インターネット回線の歴史の幕開けは、1980年代後半にまで遡ります。

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インターネット回線の進化の歴史

光回線の装置

 

インターネット回線は高速化と速度の安定性向上による進化を繰り返しています。
日本における家庭および一般向けインターネット回線が進化した歴史をまとめました。

 

現在は光回線が主流になった自宅の固定回線と、2020年に5Gが導入されたモバイルインターネット回線のカテゴリーに分けて紹介いたします。

 

 

固定回線の歴史

 

国内では1980年代後半からインターネット回線サービスが普及していきました。
これまでに登場したインターネット回線の種類と進化の内容をご覧ください。

 

 

音響カプラ

 

音響カプラは1980年代前半に登場し、1985年の通信自由化で技術認定を受けたことをキッカケに、企業や一部の一般家庭へ普及していった最初のインターネット回線です。

 

音響カプラとは黒電話などアナログ方式の電話回線を使い、受話器から発生するノイズ音を変換させてコンピューターに情報を読み取る通信方式です。
受話器を使うため周囲のノイズがあると情報伝達精度が悪くなる問題を抱えていました。

 

 

ダイヤルアップ接続

 

一般家庭に広くインターネット回線を普及させた存在が、電話回線のモデルを使ったダイヤルアップ接続です。

 

ダイヤルアップ接続も音響カプラと同様に電話回線から専用の音声を発生し、それをコンピューターへ変換して情報を表示する仕組み。
音響カプラとは違って周囲の雑音の影響を受けない点が進化ポイントです。

 

通信速度は理論上の最大値で128kbps前後。実際の通信速度は56kbps程度の低速回線で「ナローバンド」と呼ばれることがあります。

 

 

ISDN

 

ISDNは「Integrated Services Digital Network」の略で、電話回線を使った通信をデジタル化した通信規格です。

 

国内では1988年に承認され、従来のダイヤルアップ接続より早い64kbpsの通信速度を出せることで話題になりましたが、その後はADSLの登場によって影を潜めることになりました。

 

 

ADSL

 

ADSLは「Asymmetric Digital Subscriber Line」の略で、和訳すると非対称デジタル加入者線です。
ISDNと同じデジタル回線(SDN)に分類されますが、一般のアナログ電話回線を流用できる点と下り最大1.5~8Mbpsの通信速度を出せることが話題になって一気に普及しました。

 

1999年に国内初のADSL商用回線がスタートし、光回線が普及した現代まで大きなシェアを占めていました。現在も一部でADSLを使い続けている家庭が存在します。

 

一般家庭でもインターネットを手軽にで楽しめる存在にしたのがADSLで、安定して1Mbps以上の通信速度を可能にしたことで動画・ゲームなどネットコンテンツの普及に大きく貢献しています。

 

 

光回線

 

光ファイバーケーブルを利用した通信方式で、従来のADSLから劇的な速度アップを実現しました。
多くの一般家庭用光回線は最大1Gbps以上の超高速通信に対応しているほか、接続方式が年々進化して混雑の影響を受けにくくなっています。

 

現在はIPv6(Internet Protocol Version 6)という通信方式が主流で、夜間など混雑する時間帯でも速度低下することがほとんどなくなりました
昨今はモバイル通信でも最大通信速度1Gbpsのスペックを誇るサービスが登場していますが、光回線は実質通信速度が速いメリットがあります。

 

光回線の技術自体は1980年代からありましたが、光ケーブルが高価だった影響もあり普及しませんでした。
その後は光ケーブルの低価格化などが進み、2003年に一般家庭向けサービスが登場します。
当初はADSLに比べて通信料が高いデメリットがありましたが、その後は低価格化や導入できるエリアの拡大によって、家庭用インターネット回線の主流になりました。

 

 

 

モバイル通信

 

モバイル通信は2020年に登場した5Gまで、大きく分けて5段階の進化を遂げた歴史を持っています。

 

1G

登場時期:1980年代前半
通信速度:極めて遅い、通話のみ対応

 

2G

登場時期:1993年
通信速度:遅いがメール送信を可能にした(ポケベル、PHS、ストレートタイプが主流だった時代の携帯電話)

 

3G

登場時期:2001年
通信速度:最大42Mbps、実際は1~3Mbpsの速度でWebページの閲覧が可能

 

4G

登場時期:2015年
通信速度:最大1288Mbps、実際は1~50Mbps程度、現在主流の通信方式でキャリアや混雑状況で実際の速度が変わる

 

5G

登場時期:2020年
通信速度:最大3.4Gbps、実際は200Mbps~1.5Gbps程度で4Gより混雑の影響を受けにくい

 

 

現在の主流は4Gで、スマホを使っている方は環境や通信会社(キャリア・格安SIM)によって通信速度が変化することを実感している方が多いでしょう。

 

5Gでは最大3.4Gbpsの超高速通信が可能になり、スペック上は光回線を上回ります。
ただし、5Gは4Gよりも一本のアンテナから電波が飛ぶ範囲が狭く、障害物の影響を受けやすいデメリットがあります。

 

自宅で光回線が不要になる日や、場所を問わず安定して5Gの超高速通信を楽しめる日が来るには、もう少し時間がかかる見込みです。

 

5Gは何が凄いのか?