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Q広本さんのデジタルラジオとの出会いは?
出会いと申し上げていいのか分からないですけど、クワトロメディアとして仕事する前から、当時DIDSとしてDRPさんとの関わりがございまして、多少のお手伝いさせて頂いておりました。2004年の10月頃でしたか、それでデジタルラジオの存在を知ったのがそもそものきっかけです。その後、クワトロメディアとして第2期のフォーラムに参加させて頂き、TFM様はじめ、関係各社様とお仕事のお話をさせて頂くようになりました。
Qでは黎明期から具体的なデジタルラジオのお仕事ってされていたんですか?
そうですね、テストストリームのコンテンツ制作、BMLサーバ構築、またその運用等、現在も引き続きお手伝いさせて頂いております。本格的にデジタルラジオに関わるというのは2006年12月の放送開始時からですが、準備段階からお手伝いさせて頂いていた部分はございました。
QワンセグのBMLもやられているんですか?
そうですね。昨年のワンセグ立ち上げ準備の頃からですね。某キー局系列のデータ放送のお手伝いもさせて頂いておりまして、データ放送の番組制作であったり、企画であったり、その辺のお手伝いをさせて頂いております。
Qでは、ワーキングの活動内容というところを、簡単にご説明していただけますか。
『BMLスクール』WGの主旨・目的は、非常にシンプルなものです。デジタルラジオはもちろん「デジタル放送」ですから、その大きな特徴のひとつとして「データ放送」があります。そのデータ放送を利用すれば、色んな意味で今までのアナログラジオの領域を越えることが可能なわけで、デジタルラジオにおいてもデータ放送の役割が非常に重要になると感じておりました。
我々はBS/CSスタート時よりデータ放送・BML開発の実績がございましたので、「地上デジタル放送」「ワンセグ放送」と次々にデータ放送が注目を浴びるメディアが登場し、それと同時に弊社にも手が回らない程のお声掛けを頂きました。これは大変ありがたいお話ではあったのですが、その頃より、そもそもBML技術者が不足している事を痛感致しておりました。
多少話は広がりますが、技術者が不足していると、企画段階のコンテンツ内容にも、また出来上がってくる内容にも限度が出てきてしまうかと思います。そうなれば、視聴者が期待している新しいメディアのサービス展開にも限りが出てきてしまうだろうと。話を戻しまして、であれば、BML技術者を養成し、たくさんの技術者の中から様々なアイデアを持ち寄って新しいメディアを盛り上げていくという事が必須になってくるのではないか、と考えたわけです。まずは技術者の絶対人数の確保を目指しましょうと、そういう考えのもと『BMLスクール』WGが発足致しました。
一般的に「データ放送」がどこまで認知されているのかに若干懐疑的なところがありましたので、今回の講習会では、今後放送に関わっていく事業者様を中心に「データ放送とは何?」から「データ放送ではこんな事が出来ます!」、そしてそのデータ放送を実現しているBMLは…、という内容で講義を始めさせて頂きました。
Qホームページビルダーのような、BMLビルダーというものができたら、簡単にBMLだって素人にも作れるじゃないですか。そこら辺のことはどう考えられていますか?
そうですね、実際の制作段階においてオーサリングツールが利用できると便利だと思います。ただ、サービスを見据えて企画を起こす際の技術者素養として、基礎を理解していると言うことも重要であると思いますので、全てをツールに頼るのは多少無理があるかも知れません。視聴者目線から魅力的な番組を送り出すことでデジタルラジオも盛り上がると思いますし、普及・成功の鍵の一部を担っているデータ放送に関して、今後ツールが出回るまでじっと待っているなんて事も出来ませんしね。我々が盛り上げていけば、おのずとその部分でビジネスをされる方がこぞってツールを開発…、と言う流れでしょうね。
Q今後のワーキンググループの活動展開は?
幅広い範囲でBMLの人材育成というのがひとつの大きな課題・目的ですね。昨年の夏に行った講習会(BMLスクール)の反省点なり課題なりを十分に精査した上で、第二回と進んでいくのか、またそれとは違った形態を取るのか、現在思考中です。また、実際の制作現場からすると、紙面で勉強しても実地に役立つものにならないという意見が少なからず出ていますので、その辺をどう工夫するのかといったところが今後の大きな課題になるかと思います。
第一回では、最終回に講義内容を総括して参加者に冊子を配布致しました。今後はより実践に即したテキスト作成にも着手していければと思っております。
Q HTMLに比べて、BMLの世界の難しさってどこにあるんですか?
決定的な違いは、HTMLはそもそもWEBですので自分で作成したものをその場で確認出来ますが、BMLは放送波に乗って初めてコンテンツとして生きてくるものですので、どんなにテキストを勉強したところで、実際の放送で実践していかない限り、開発経験を積むことが非常に難しいと言うことでしょうね。
Q BMLの人材が少ないっていうことだったら、俺もやってみたい! という人に対してどんな素養というか、どんな知識があって、どのような人材が適しているかというのは、スクール主催者としてはどういう風にお考えですか?
技術的に言えば、HTML、javaスクリプトなどの基礎知識をお持ちであれば。
Qビルダー使わずにですね。
ええ、そうですね。その辺の知識があれば、あとはもう、BMLに限らずプログラマーとしての少なからずセンスですかね?
Qセンスといいますと?
そうですね。デザイン要素とは別に、プログラミングでもセンスが良い人って聞きますよね。その辺は、ごめんなさい…、私も技術者ではないですので、はっきりは申し上げられませんが。弊社のプログラマーから聞いた話ですが、少なからずそのセンスが必要になってくるとか・・・。ですが、プログラミングとまったく縁のない人が、いきなりBMLを書きたいとは思わないでしょうから、少なからず素養のある方々であると仮定すれば、BMLに取り掛かるにあたってのハードルはそんなに高くないと思います。それ以外にひとつあるとすると、この放送の業界って、ある意味特殊だと思うんですよね。そんな環境下で、細かいことに疑問を持たない、素直な人…ってことですかね。
一同(笑)
吸収のいい、スポンジみたいな人ですね。であれば早いのかなと。そして、ある意味特殊な、この雰囲気を楽しめるという方であればいいのかなあと思いますね。
Qそれではですね、デジタルラジオの可能性をどんな風に考えていらっしゃいますか?
漠然とですけれども、可能性は非常に大きいと感じています。今具体的なアイデアを述べられないのが残念ですが、今までのアナログとはまったく違ったものにならないといけないと言うことだけは思います。デジタルラジオ=携帯ではありませんが、例えば、最近の携帯は、ワンセグも受信するし、デジタルラジオも聴けるじゃないですか。そこで、テレビじゃなくてラジオを選ばせる何かが必要だと思うんですよね。
昨年、ワンセグはすごい勢いで宣伝されてスタートしたわりには、「携帯でテレビ」の意義をまだまだ使い切れていないと思うんです。ワンセグしかり、デジタルラジオしかり、携帯で受信するときのメリットを活かせてないですよね。当初ワンセグでは「あの小さな画面はどうなんだ?」という論議が頻繁になされていました。が、ラジオの場合は音中心ですから、仮にデジタルラジオをラジオの固定概念と比べてもデメリットなく新しい特徴と捉えることが出来ます。ですから、デジタルになればこその音質であるとか、特徴をピックアップして相乗効果でビジネスにする、最初はシンプルな課金モデルでもいいと思うんです。そう言った新しい形態のビジネスモデルが出来てくれば良いと思います。
携帯電話でもデジタルラジオは当たり前になり、その他にも受信機が世の中にあり、またそれがどんどん進化している以上、デジタルラジオを普及させるポイントは、視聴者・ユーザーに様々なメディアの中から、いかにラジオを選ばせるかであると思います。一番身近な携帯電話にはいくつもの機能があるわけで、ゲームをやっている人もいれば、テレビを観ている人もいます。その中でどうやってデジタルラジオを選んでもらうか。やはり、ビジネスモデルを含めた中身、サービス内容ですよね。チャンスはたくさんあって、個人的にはその辺を中心に今後取り組んでいきたいと思っています。
Qそうですね、携帯を持ってて、デジタルラジオ観たいなって、思わせるトリガーみたいものがない限りは…。ワンセグフリーになっちゃいますしね。ワンセグフリーになると広本さんの仕事増えてくるんですか?
そうですね。比較するものでもないかとは思いますが、個人的にはワンセグよりラジオの方に可能性を感じています。テレビはやはり基本的に映像ですよね。テレビに限って言うと、データ放送だけでも見たいって思う人はそんなにいないと思うんですよね。覚えてらっしゃいますか、BSデジタルには「独立データ放送」があって、本当にデータだけじゃないですか。もしそういう人たちがたくさんいれば…、その独立データ放送がすごく盛り上がっていてもいいじゃないですか。やはりテレビと言えば、当たり前ですけど映像なんですよ。でもラジオはそうじゃないですから。携帯などの小さい端末ではとくに非常に大きな可能性があるのかなと感じています。
Qそこですね。そこの辺にヒントがあると思いますし。話が変わりますが、今の広本さんのお仕事は?デジタルラジオ以外で?
デジタルラジオ以外にですか? 基本的には、メディアを問わずデータ放送・BMLの開発ですとか、技術支援、その辺りがメインです。放送局さんやスポンサーさんなどのご要望をお聞きして、お手伝いさせて頂くといった感じですね。
それ以外では、弊社クワトロメディアの中心事業が携帯電話周辺のコンテンツや組み込み系ハードウェアの開発となりますので、その辺りのコンテンツないしは技術と放送との連携が出来れば面白いと思いますね。海外でもデジタルラジオの話題をよく耳にしますし、国内外問わず情報入手を心掛け、出来れば誰よりも先に画期的なアイデアで一人勝ちしたいなと。個人でですよ。会社としてじゃないですよ(笑)
Q広本さんの個人的な仕事としての喜びとかってどういう風に考えているのかなあって。「あ、これやったら楽しかったなあ」とかあります?
実際に今、別個に存在する可能性を組み合わせてビジネスチャンスを探るということを行っています。人と会って話をし、必要であれば会社の垣根を越えたチームを結成し仕事をする。実際にそのチームが機能しだすと喜びを感じます。例えば、デジタルラジオでは昨年12月の放送スタートにあたって、弊社人員がデータ放送に関わるところで色々とお手伝いさせて頂きましたが、放送の立ち上げにご協力できるのは我々だけで出来ることじゃないですからね。TFM様と一緒に会社の枠を越えてチームをつくり、そこで新しい事に挑戦し実現する…と言った事でしょうか。また、私にとって人との繋がり・触れ合いは単純に楽しいですし、元々、まったく異業界の出身ですから、今ご一緒させて頂いている方々が、私にとっては少し珍しい人たちであったりもして、とても新鮮で楽しいですよ。
(笑)
単純に勤務の時間形態ひとつ取っても、個人的には「あり得ない」と思いもしますし(笑)、ちょっと面白いですよね。私からすると、まったく違う人たち、多少似たりよったりする人、そういう人たちとチームを組んで仕事を回していく、回り出した頃には、私個人はまた別のプロジェクトの立ち上げに移行していたりもしますが、そのチームが上手く機能している様子を陰から見るのも楽しいですね。既に立派に機能しているチームに顔見せに行ったりすると「ここもがんばってるな」みたいな…。ちょっと嬉しいですよね。過剰表現?評価?ですが、「あっ、この仕事、私が作ったんだ」みたいな。
Qそういう風になると、ひとつの会社の社風とかに染まっているという感じにならなくて、色んな会社見ているから面白いですよね。色んな見方ができるじゃないですか。
そうですね。楽しいですね。現在も営業的な立場ですが、例えば、決まった商品を売りに行って、いくつ発注頂きましたという商売ではないですからね。そういった意味でお客様との間柄が、良い意味で近くなり、本当は先方がお客様ではありつつも、お互いにお客さんみたいな立ち位置を築けたりすると仕事も上手く運べたりしますしね。
いくつもチーム作っていると、それぞれに色の違ったチームを持てます。私は、幸運にも色々なお仕事に少なからず足を突っ込むことができまして、面白いですよ。人との出会いはもちろん、会社の枠を越えて皆様と一緒にお仕事をできるというのが一番楽しいかもしれないですね。
Qではですね、ちょっと毛色が変わった質問なんですけれども、仕事以外で今ハマってらっしゃることってありますか?
本当にたくさんありますが、普段のお休み…、例えば週末程度で言うとサルサですかね。
Q踊ってらっしゃる?
はい。踊れていると言っていいのかわからないですけど(笑)サルサに限らず、そもそも単純に踊りに行くのが大好きです。クラブに行くとかっていう歳ではないですけどね。サルサも、以前、仕事でカナダにいた時に南米系の方々がやっていらっしゃるのを紹介されて、すごく格好よかったんですよ。簡単に刺激を受けやすいですから、その時からはじめ、今では半分運動です。あとは、日々のストレス発散・・・?ストレス?そもそもストレスは感じてないです。
一同(笑)
ストレス発散っていう言葉は、なんとなくすごく違和感があるんですけど・・・。
Qストレスのない原因っていうのは、あの色んな会社に行って、色んな人と喋れて楽しいなっていうのがあるからですか?
そうですね。皆さんはすごく大変そうですよね。
Q他の会社に行くと、そう感じます?
私はこんなのでいいのかなあと疑問に感じたりさえします。恵まれているなと思います。良い人に出会い、色々なお仕事させて頂いて。私は技術者ではないですので、現状の仕事内容で、例えば、制作・開発などで時間が押して皆が大変…という時に、ある意味、私は当事者じゃないんですよ、幸か不幸か。まあ幸ですよね?当事者じゃないですから、そこまで大きなストレスを感じる要因がないのではと思いますね。そういった意味で、「仕事以外でストレス発散は?」と問われると非常に難しいですよ。強いて言うなら、時間がある時は朝一でもジムに行ったりすることですかね。
Q何時くらいからですか?
7時頃です。時間があれば仕事が終わってからも行きます。無駄に走ったり…。とにかくよく動きます。動いているか飲んでいるかですね(笑)
Q広本さんって酒豪ですよね?
そんなことはないですよ(笑)
Qでは、話は戻りますけど、サルサの楽しみって何ですか?ツボにはまる理由っていうのは?
私はラテンノリの音楽がすごく好きなんですよ。リズムがすごくはっきりしていて分かりやすいですよね。音楽が好きなのと、あと生半可な動きじゃないですからね。相当汗もかきますし、いい運動になりますよ。
サルサはパートナーがいる踊りで、基本男性リードなんですね。男性次第で自分がそんなに上手くなくても上手にリードしてさえ頂ければ、ある程度はきれいに見えるんですね。人任せで自分が輝いて見えるってすごく良くないですか(笑)
Q広本さんって受身なんですか?
はい、サルサでは。でも自分が主体に見えるんですよ、人からは。ですから楽しんで踊っている最中に私がダンスの構成とかを考えずに済むんですよ。単純に没頭出来ます。相手任せで、相手に引っ張られるから。おこがましいですけど…、女性側はどうしたらきれいに見えるかなとか、そんなことだけ考えてればいいんですよ。
いい運動で音楽がガンガンかかっているのが心地良いです。サルサに限らずダンスは好きですね。
Qなんか世渡り上手ですね。すべての面で。
ものの捕らえようですよ、すべて。
Q見方ですね。
そうです、そうです。そうは言っても、仕事も大変な時は大変なんですよ、当たり前ですけど。基本的に私は、自分の仕事を大変だと言わないようにしています。言い出すとキリがないですからね。「大変だ」って言わないのと、仕事が終わってからの時間に仕事の話を一切しない、それはちょっとしたポリシーみたいなものですね、と言えるほど格好の良いものじゃないですけど。話さないと頭の中にないですから、仕事以外の事に没頭して、次会社行く時には「さあ行くぞ!仕事だ!」みたいな気持ちになります。そう言った意味で、もう仕事に行きたくない・・と思ったことは一度もないですね。
Q愚痴言ってる人って引きずってる感じがするし、意欲も湧いてこない。俺か(笑)
切り替えるタイミングがないですよね、それは。
Q広本さんのことは、切り替えが上手いって言えばいいんですね。世渡り上手じゃなくて。
そうですよ。
Qポイント、ポイント押さえてるっていうような感じもしますけどね。
そうですそれ! それ、私が言ったことにして下さい。
Qわかりました。ではですね、最後にフォーラムの会員の皆様に一言お願いします。
偉そうなことは何も申し上げられませんが、数ヶ月前にはデジタルラジオのニュースも色々な形で伝えられ、捉え方によっては少し二の足を踏むような書き方のニュースもありましたが、実際に放送がスタートし、進んでいる部分は着実に進んでいると思います。
デジタルラジオが始まれば、新しいビジネスチャンスがあると感じてフォーラムに参加されたかと思うんですよね。実際に放送は始まっていますから、各社様が良い意味でがっついていければと思います。皆様が当初の目的を追求していけば、デジタルラジオ自体がもっと盛り上がってくるのではないかと思いますし。放送免許等々に関しても、個々でがんばれる話ではありませんが、「視聴者に対するサービス」「我々にとってのビジネス」を確立できれば、そこの部分もクリアするのではと思います。弊社含め、関係各社総出で盛り上げていければと思っております。
本日はお忙しいところありがとうございました。
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